胚移植

季節による成績の違い

【背景および目的】

私たちの目的は、採卵時と胚移植時の季節、気温、明るい日照時間が、以前の研究とは大幅に異なる気象パターンを持つ南半球環境での転帰の改善と関連しているかどうかを評価することでした。

【材料および方法】

2013年1月1日~2021年12月31日の間に

採卵・凍結胚移植を行った患者を対象とした後方視的研究を実施した。

以下の気候条件で解析しました。

  1. 春・秋・夏・冬
  2. 平均気温(℃):低:7.9~15.5 中:15.6~20.9 高:21.0~33.9
  3. 日照時間:低:0~7.6時間/日 中:7.7~10.6時間/日 高:10.7~13.3日

【結果】

秋を基準として解析しました。

夏に採卵した卵を使った凍結融解胚移植は秋に採卵した卵より30 %出生率が上昇しました。

また、移植を行うタイミングは秋が一番出生率高かったです。

日照時間が短い時を基準としました。

日照時間が長い時に採卵をすると短い時と比較して出生率が28%増加しました。

移植を行うタイミングは中程度の日照時間の時が一番高かったです。

平均気温が低い時を基準としました。

平均気温ではあまり出生率は変わりませんでした。

流産率に関しては平均気温が中程度の時に採卵した卵が一番低く、

平均気温が一番高い時に移植したときに一番流産率が高かったです。

【結論】

これは、実際に測定された日照時間を使用して凍結胚移植の結果を分析した最初の研究であり、南半球で気象季節ごとの結果を分析した最初の研究です。

出産に最適な条件は、採卵日の平均気温ではなく、夏と採卵日の日照時間の増加に関係しているようです。

他の環境要因や根底にある生理機能については、さらなる調査が必要です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です